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episode16:身の程知らずの[03]

  1. 生徒「おつかれ〜」「また明日ね」「そこまで一緒行こ〜」「じゃーね」美咲〈9月の末で図書委員の任期が終わった〉〈毎週水曜日の放課後2時間〉
  2. 美咲〈あの一年生にはきっとバレてた。だからあんなことをーー…〉?「杉谷さん」
  3. 美咲(!!!?)康文「峰岡が実行委員で遅くなるかもって言ってて」「帰るとこ見えたから追いかけてきた」美咲「そ、そっか。ありがと、わざわざ…」康文「………」美咲「………」康文「…お土産」
  4. 美咲「えっ?」康文「修学旅行のお土産、ありがとう」「ごめん、お礼言うの遅くなって」美咲「う、うん」康文「お返ししたいんだけど、何かリクエストある?」美咲「えっ」康文「?」美咲「!」美咲(目…目が合っ…)「あ、いや」「お返しなんて…」
  5. 康文※回想「え?プラネタリウム見たことないの?今日は時間ないけど今度…」美咲(いやいやいや…)(そもそも覚えてるわけが…)康文「………」「わかった、あれにしよう。こないだ涼子先生にもらったやつ」「みんなで食べてって言われたのに、オトナ3人が食べ尽くしてさ……」美咲「涼子先生、支部に?」康文「あ、いや…こないだ一緒にごはん食べに…たまに呼ばれるんだよね」
  6. 美咲(食事…)「………」〈世界が違う〉美咲「…武士から聞いたんだけど、山口くん、進学しないって本当?」康文「うん」「卒業したらI.P.P.A.に専念したくて」美咲〈やっぱり世界が違う〉
  7. 康文「どうかした?」美咲「ううん…」〈見ている世界が違う。山口くんはたぶん、わたしには手が届かない遠い世界にいる〉〈いろんな偶然が重なって、今は隣を歩いてるけど、それはただ、歩調を合わせてくれているだけで、きっといつか…〉美咲「いや…もう仕事のこと考えてて、すごいなあって……」康文「……?」

後半:康文・美咲編の美咲サイドです。
わたし(作者)は田舎生まれの田舎育ちな上に、高校を卒業するまでは家族以外の大人と外食する機会なんてなかったので、もし同級生のそういう話を聞いたら「すげー!」ってなると思うんですよね。背伸びしたがる時期だし。
美咲にとって康文は、自分が想いを寄せているという以外にも、自分や他の同級生より数100歩先を行く遠い存在なんです。
本当は、康文も美咲と同じ、普通の高校生のはず(たぶん)なんですけどね。

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